「自分の心臓がバクバクしているのに気がついて、目が覚めました」
こういった話をカウンセラーとしてよく耳にします。怖い夢を見て目覚めた時にドキドキしている経験は、誰にでもある体験ですが、上記のような体験はそれではありません。夢の脅威は目が覚めれば終わりますが、上記のような体験は、目が覚めても脅威がそこにあるのです。
パニック発作と一口に言っても、幾つの異なった種類の発作が確認されています。本記事では、5種類のパニック発作についてご紹介します。
5種類のパニック発作
パニックに悩む人は、大抵複数種類のパニック発作を体験しています。ここでは、分かりやすく分類できるものとして①予期された発作②予期されない発作③睡眠時の発作④闘争逃走モードの発作、そして⑤凍りつき発作を紹介します。
予期された発作
予期された発作は、パニック発作を起こすであろうと本人に自覚がある環境的な要因によって起きるパニック発作です。例えば、電車が緊急停止すること、高速のトンネルで渋滞に巻き込まれること、映画館や喫茶店など、すぐにその場から抜け出しにくい場所に直面すると起きるパニック発作のことを指します。
何がパニック発作を起こしそうかわかっているので、予期されたパニック発作に悩む方は、多くの場合それらの環境を避けます。電車に乗らない、高速を走らない、映画や喫茶店には行かない、などです。これは、日常生活に大きな支障をもたらすこともあります(仕事や学校に行けない、外出がしにくい、楽しみが減るなど)。
予期されない発作
予期されない発作は、どこからともなく起きる発作です。晴天の霹靂と言う言葉がありますが、とても良い天気なのに、いきなり雷の轟きが鳴り響くといった意味合いがあります。予期されたパニック発作のように、外的なきっかけがないため、この発作に悩む人は、いつ起こるかもわからない発作に常に怯えることになります。諸説ありますが、この類の発作は、身体の感覚がきっかけとなって生じる発作だと考えられています。例えば梅雨の電車の中の蒸し暑さあが原因で息苦しさを感じているところ、その息苦しさがパニックのそのものと関連してしまい、そして本当にパニック発作の体験へ移り変わっていく、といった具合です。これは広場恐怖症へとつながっていく(慢性化していく)ことにもつながります。
睡眠時の発作
睡眠時の発作は、睡眠中に起こる発作であり、多くの場合そのために目覚めてしまうものです。起きると、心臓がバクバクしていたり体が熱く汗をかいており、多くの場合、家族も寝静まった夜であり助けを得られない、暗い、死んでしまうかもしれないと考える、などで発作はしばらく続きます。そして、夜に寝ることが予期される発作のきっかけともなり、寝ることを恐れ、そして睡眠不足による身体の衰弱(より発作が起こりやすい状態になる)を体験します。

闘争逃走モードの発作
闘争逃走モードの発作は、脳が命の危険を感じたときに生じるパニック発作です。命の危険にさらされた場合(例えば青信号を通行中に信号無視の車が横断歩道に突っ込んでくる)体が、戦うか逃げるか、ができる指令を脳は全身に送ります。戦うも逃げるも、筋肉の激しい動きが必要であり、筋肉を動かすためには、酸素が必要で、酸素を含んだ血液が素早く循環する必要があります。つまり、ドキドキしたり熱くなったり、呼吸が浅くなったり、あるいは胸の痛みや眩暈を体験したりする、などです。これは動物に備わる自然な仕組みですが、闘争逃走モードの発作の場合、それが突然強くやってきます。そのため、心臓発作が起きた、気が狂ってしまうのでは、死んでしまうのでは、と感じてしまう(誤解する)こともあります。
凍りつき発作
この発作は、特に重篤なパニック発作です。その強烈な体験のため、いまここ、から引き離されて、周囲からの働きかけに反応できなくなります。この種の発作を起こす人の多くは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を併発しています。トラウマ体験時に、その体験を対処するために、体験の切り離しを行わないといけない体験をした場合に多く生じます。
まとめ
本記事をまとめます。パニック発作はさまざまな形で生じます。パニック発作は少なくとも①予期された発作②予期されない発作③睡眠時の発作④闘争逃走モードの発作、そして⑤凍りつき発作、の5種類に分けることができます。
参考記事:https://mindease.io/wellness-blog/5-types-of-panic-attacks